甘味処「栖園」の琥珀流しが通年に!
京都らしい甘味を満喫しようと思ったら、イチ押しなのがココ、
冬眠前の「琥珀流し(こはくながし)」を食べておこうと足を運びました。
大極殿本舗六角店 栖園(だいこくでんほんぽ ろっかくてん せいえん)。
「六角のセイエンは、どこですか?」で通じます。
季節代わりの暖簾は、京の風物詩のひとつ。雷や朝顔、日の出、雪ふり
などの暖簾が、店に入る前から町家の雰囲気に引き込んでくれます。
写真の暖簾は豆っぽいですね~(^^)
栖園の人気商品「琥珀流し」は、月替わりで味わいが異なる、
ユルユルのやわらかい寒天。私が好きなのは、3~4月「さくらの蜜と小豆」、
7月「ペパーミント蜜」、8月「冷やし飴」、9月「ぶどう蜜」‥‥、
いつ行ってもハズレはありません。
これは、ガラス越しに見える栖園の坪庭と9月のぶどう蜜♡
とろける寒天とトゥルンとしたゼリーの2種類の喉ごしが絶妙なのです。
また、此度の訪問で新たな情報を入手。1月~3月前半はお休みされていると
思い込んでいた琥珀流しが、ナント通年になったそう!!
1月「白みそ味」、2月「ココア味」、3月「甘酒の味」と聞きました。
うれしい。どんなやろ? まるで気の早い御年玉をいただいた気分です。
では、食レポの始まりです(^^)
今月12月は「黒豆と黒糖蜜の琥珀流し」、単品ですと660円。
まずは黒豆をひと粒。ふっくら甘過ぎない甘さは黒豆のおいしさを残し、
大きめの寒天は黒糖蜜をまとって濃い甘さを連れてきます。
このやわらかい寒天を、店の奥さんはかつて
「腰抜けの寒天」と言われていました。
和菓子職人は、クセのない糸寒天を使って腰抜けにする寒天を作るのを
イヤがられます。しかし、琥珀流しの寒天は箸でつまめない寒天でないと、
喉ごしがダメなのだそう。「腰抜けの寒天に、腰くだけ」な美味しさを、
一度味わったら忘れられなくなりますよ。
はい、あ~ん。
黒豆は「丹波篠山の黒大豆 飛切極上」が使われています。
1、2、3、4 ‥‥7粒のっていました。あぁ、しあわせ~(^^)
そして、昼ごはんを抜いても味わう価値がある「小椀ぜんざい」。
琥珀流しとのセット(1,200円)で注文します。
寒い季節は温かいぜんざい、暑い時期は冷たいぜんざいが付きます。
ひとつのる焼き餅はちょっと置いておき、まずは大納言を味わってください。
粒が大きく、しかし皮が残らない。豆が破けたら甘さが入ってしまうから、
大納言小豆の味を残すため、豆がくずれないように煮るのがコツだそう。
難しいんですよ、この豆をくずさないように皮感なく煮上げるのは‥‥
丹波の春日大納言を選んでおられると聞き、「ナルホドネ!」と思いました。
このお餅だって、焼き網で焼いたような焦げ目が香ばしいのです。
キャラブキの佃煮と温かいお茶。小椀ぜんざいの上品な甘さをいただくために、
季節変わりで計算された組合わせを選ばれています。
なんかねぇ、私もほぼ毎日、何某かの豆をさわっているけど、
和菓子の職人さんの仕事にはとても叶わないなと‥‥ 訪れるたびに脱帽です。
おいしいの、ホント。どの豆をどうもどし、どう煮た、とか
ややこしいことは考えず、ぺろんと食べてくださいね。
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お母さん、おばあちゃん、豆好きなお友だちへのお土産は、
そら豆のすはま「まめまめ」は外せません。ほかに、小豆がいっぱい入った
ふんわりカステラの「重ね絹」などいかがでしょう(^^)
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かつて琥珀流しを全味制覇したつもりでいましたが、これで来年の
楽しみができました。おそらく1月、2月、3月と続けて通うでしょう♪
ご参考までに、ほかの甘味も記されたお品書きです。
◆◇ 大極殿本舗六角店 甘味処 栖園 ◇◆
京都市中京区六角通高倉東入 TEL 075-221-3311
水曜定休 営 10:00~17:30 L.O. 17:00